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(裏)えっつぶまんぼ

 ほのかなエロと乙女心をポツポツと。 最近エロく無くなって来て自分が心配です。
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sex
久しぶりに会った元彼は

相変わらずかっこ悪くって思わず笑ってしまった。



しかもずぶぬれ。



「ジーパン、重そうだよ。」



8ヶ月ぶりの会話の一言目は私からだった。





やっと私に気づいた彼は、

驚いた顔で、雨にイライラするのを止めた。



眉間のシワがすっと消える。



代わりに口の横に現れたシワは

まるで好意を示しているような笑顔を作り出した。



私は髪の毛が伸びて茶色くなっていた。

彼は色が黒くなっていた。



暫くお互いを伺うような居心地の悪い空気が漂う。



ギブアップしたのは彼。

「話していきますか。」





カフェに入ると偶然目の前で二人がけソファが空き

自然と二人並んで座る。

その後、時間の溝を埋めるのは早かった。




私はバイトは服装が自由なところになっていた。

彼は夏の間に海に良く行ったらしい。

私は大学の授業数が減って自由になる時間が増えていた。

彼は実験で忙しくなっていた。

私は・・・彼は・・・



お互いの近況報告もそこそこに

私は黙ってしまった。

彼の一言。

「お前今カレシ居ないだろ。」



最悪だ。速攻でばれてる。

少しはいい女を気取るつもりが、コレ。

ばれた事で力が抜けた私はケラケタと笑い、

いつの間にか膝とヒザ、肩と肩、髪と髪が触れ合ってた。

懐かしい空気。

私の心の隙には彼のブサかわいい笑顔が入ってきていた。



「まぁいいか。なるようになれ。」

正直そんな気持ちで。

そして

そんな気持ちの時に何も起こらない訳ないのも判ってて。



駅から近い彼の家に『豪雨からの避難』名目で向かう。

懐かしい路線に懐かしいベルの音、駅名。

ここ数ヶ月私の生活から離れていたものが目の前を通り過ぎる。

やだ、車掌の声まで一緒だ。

一気に彩が戻るアイテムたち。

無口になりながらも楽しそうな私に怪訝な顔の彼。

「だって懐かしいんだもん。」

そういうと あぁ と言ってまた口の横にシワを作った。



まるで大切な物を愛おしむ様に頭に手を置く彼。

それを甘受しながらも、

どこかひっかかってあまり嬉しくない私。

あんまり考えないようにするために、

もう一度車掌の声を聞いて、心のなかでリピート。鼻声でリピート。



駅についてからは朗らかな気分にすらなりながら改札を出た。

改札を出ると、もうすっかり雨は上がっていて、

それは場所を違えたからなのか、時間が経ったからか判らないけど

地面は濡れていて、

名目は立ち消えなんだけど、彼はそんな事口にする気配も無く、

こっそりと髪の毛の隙間から見た彼は

むしろその事から目を逸らしてる様でもあり、

急いで下を向いて笑ってしまった。



かつんかつんと、私のミュールの踵が鳴り、

似たようなアパートの壁に跳ね返る。

秋の虫のシンシンという鳴声が、実際よりも寒さを醸し出す。

彼のスニーカーの底は、アスファルト上の2ミリの濡れた砂利を噛む。



何も話さないつもりだろうかとボンヤリと考えながら、

ふわっと月に目を遣る。

まだ濃い灰色の厚い雲が多く残るその影から、

コッソリと尖った角を見せている。

ハンガーがかかりそう。

帰ったら洗濯物を取り込まないと。

いっそ朝まで外でもう一回乾いて貰おうか・・・



「お前さ、今研究何してるの?」

静寂に耐えかねた彼が、さして聞きたいわけでもなさそうな事を聞いてくる。

「えーっとね、新しい菌を寒天に繁殖させてる。」

「ああ、まだ培養ばっかりなんだ。」

「うん。」

「・・・。」



もう一度静寂が訪れて、今度こそ私も気まずさを感じた時に

彼の家に着いた。

久しぶり。

この匂い。

なんで男の家は臭いんだろうか。独特の匂い。



「相変わらずだねー。ちょっと洗い物っ・・・・」



突然口を塞がれて驚いてると、しーっとジェスチャー。

コクコクと頷くと、

もう一度口を塞がれた。

キスはさっきのコーヒーの匂いと、

彼の味がした。

舌の味って、人それぞれ。

形もやわらかさも動き方も、味を変える要因。

彼のキスが変わっていなくて、なんだかふんわりとした。



彼のスイッチはもうとっくに入っていたみたいで

煩わしそうに動き服を脱がす彼の手を邪魔しない。

彼は脱がすのが好き。

されるがままに、

かれはよいしょっと荷物担ぎで私を運んだ。



スカート半分落ちてるし。

こんな時はお姫様抱っこにしようよ。



またよいしょっと下ろされて、上に塊が覆いかぶさってくる。



重い。

けど、重くない。



パンツもスカートも脚にひっかかってるし、

まだキャミソールも残ってる。

「まだもう少し」

言えたら私じゃない。やっぱり言えない。まだちょっと大人じゃない。

「もう入れたい」

許可を取るんじゃなくて宣言して、

彼が入ってくる。



久しぶり。きもちいい。

もっと気持ちよくもなれるんだろうけど、

すでに十分気持ちいい。

これくらいでいいやって思う。

このくらいの方が相手を見れる。

一生懸命動いてくれる彼が愛おしい。

首の後ろに手を回し、

キスをして、

ぎゅーっとする。

あまり声を出さない私でも、

こんなに近かったらきっと大音量で聞こえてる。

恥ずかしいけど、止めない。

あなたが動いてくれているから、

私はこんなに気持ちいいんだよ。

言葉ではなくて、声で。




終わった後もすぐに離れないで居てくれるのも好き。

今一緒に居て不快じゃないのは、

相手をどこか好きだから。

したいだけだったなら、今はもう離れたいはず。

そんな計り方してみたり。

真実は闇の中。

自分の感情はココの中のはず。だけど見えず。



ゆらゆらと、揺らめく、

とらえどころの無い感情。

明確な言葉にもならない。

文字にするのもメンドクサイ。

一瞬だけを楽しんだんじゃなくて、

過去を反芻しに来たの。

それでいい。



ふいに私の首に彼の手が伸びる。

ぐるっと首をつかまれる。

力が入ったら、ここで死ぬ状態。

でも力は入らない。



なに?



私のぼーっとする疑問の目に

「女だね」



私が彼の首をつかみかえす。

親指をつけると人差し指が触れ合わない。

そっか。

「男だね」



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Comment
≪この記事へのコメント≫
う~ん
その時の情景が浮かんでくる、静かな語り口の文章。でも貴方の「彼に対する気持ち、想い」がくっきりそして熱く伝わって来る。いい文章ですね。
2005/11/20(日) 05:12:04 | URL | 龍一 #-[ 編集]
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